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Title
同じ取締役会決議書が、四つの異なる認証ルートをたどった日
Subtitle
米国企業のグローバル法人設立プロジェクトで、同一の企業書類を四か国へ振り分けた話
Introduction
「書類の中身は同じだった。行き先が変わるだけで、次にすべきことはまるで違ってきた」
Content
ボストンに拠点を置く医療機器メーカーは、メキシコとシンガポールに販売法人を設立しながら、UAEとカタールにも販売拠点を構えようとしていた。法務オペレーション担当のリサは当初、同じ取締役会決議書、委任状、企業書類一式をまとめて四か国に送れると考えていた。
しかし現地弁護士から届いたチェックリストは、まったく別の話をしていた。メキシコとシンガポールはどちらもアポスティーユを求めていたが、ハーグ条約非加盟国であるUAEとカタールは、米国内での認証を経たうえで大使館の領事認証が必要だった。どの州が書類を発行したか、どのように署名されたかによっても、権限を持つ機関が変わってきた。
リサは州政府のサイトと連邦のガイダンスを自ら照合し、一部をコピーしてどこも同じ方法で処理するという当初の計画が通用しないことにすぐ気づいた。認証を誤ることは単なる差し戻しでは済まず、現地の銀行口座開設や製品登録まで遅らせかねなかった。
Apostille Koreaはまず、それぞれの書類の発行機関、公証の有無、最終的な提出先の国を一枚の表にまとめることから始めた。そのうえで、ハーグ条約加盟国向けと非加盟国向けの二つの作業に分け、前者は該当するアポスティーユ機関へ、後者は必要な認証と提出先大使館の手続きへとそれぞれ振り分けた。
さらにリサのチームが現地の担当者と確認すべき国別の質問リストも用意した。アポスティーユが証明するのは署名の出所であって書類の内容そのものではないこと、翻訳の書式は受け入れ機関独自の基準に従う必要があることなどを伝え、不要な再公証を未然に防いだ。
四か国分の書類は異なるスケジュールで出発したが、いずれも想定していた提出期限内に到着した。会社は取締役会決議の有効性を保ちながら、現地法人の設立と販売契約の予定を崩さずに済んだ。
リサが何よりありがたかったのは、複雑さがそのままチームに投げ返されることが一度もなく、本当に判断が必要な事柄だけが明確に示されたことだったという。Apostille Koreaは四つの認証ルートを一つのプロジェクトのように管理し、グローバル展開の最初の一歩を静かに整えてくれた。
